ある日のこと。その日は取引先の支払期日だったが、金融機関の営業終了時間になっても入金が確認できなかった。今までに期日を守らなかったことは一度もない会社だし、社長とも長い付き合いだったので、手続きが間に合わなかったのだろうと思い、この時は気にしなかった。

翌営業日も、その会社からの入金は確認できなかった。ちょうど別の用事もあったので電話をしてみるが、社長の携帯にも事務所にも繋がらない。携帯はともかく、平日事務所に誰もいないことはありえないので、嫌な予感がよぎり、すぐに「◯◯(会社名) 倒産」と検索。何も出ないことを祈ったが、願い叶わず。検索結果をクリックするまでもなくリード文でその会社の倒産を知った。

改めて携帯にかけてみるが繋がらないし、Facebookのアカウントも消えていたため連絡が取れない。幸い同社スタッフさんの私用携帯番号を知っていたので、1人と連絡が取れた。状況を聞くと今は他のスタッフさんと共に進行中だった仕事を他社に引き継ぐなどの段取りを行っているようだった。急に勤務先がなくなり自分たちも大変だろうに、お客さんや関係先への被害を最小限にしようとアクションを起こしているその姿には頭が下がる想い。

独立してからの5年間、取引先が倒産するということは他にもあった。それだけ事業を続けていくということは簡単ではないのだと思う。ただ、今回の社長とは前述の通り付き合いも長く、一時期は共に同じ会社で働いていたこともあり、僕自身もその会社の顧客という立場でもあり、僕はその社長を人生の先輩で友人だと思っていた。

おそらく想像も出来ないくらい大変な状況なのだろうし、事情があって連絡できないのかもしれない。連絡をもらっても何も出来ないかもしれない。でも、弁護士からの郵便が届く前に、直接の一言が欲しかったというのが正直な気持ち。経営者としても、人としても尊敬していただけに、音信不通になってしまうのは残念で仕方がないし、常日頃から出会いを大切にしていると口にしていた人だったので、このまま関係が終わってしまうのはあまりにも寂しすぎる。

もし、この記事を目にすることがあれば、メールでも手紙でもいい、もちろん落ち着いてからでも…連絡もらえませんか?

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